2006年05月11日

「権利者団体」が「悪」な訳

GWでしたので1回お休みを頂きました、失礼しました。

さて、前回までで、一般の立場、利用者の立場から「権利者団体」がどう見られているかということを書きました。一般の人には存在からしてあまり関係ない、一方「著作権」を生業とする利用者にとっては無くてはならない、そしてその中間に位置する利用者には時々に応じて評価を変化させるが往々にして良い評価はあたえない、それが「権利者団体」というもののイメージでしょう。
 
その結果、一般にはますます「権利者団体」の姿はぼやけていき、故にますます世間から乖離し、多くの利用者(中間に位置する利用者が大半を占めると思われる)の「使い勝手が悪い」「高い」という感想によって悪いイメージが増幅されることになるのではないでしょうか。

何が原因なのでしょう。一つは先回にも書いたとおり「権利者団体はアピールが下手」ということでしょう。市井の持つイメージが自分たちの描くイメージとかけ離れている、もっと言えば一般にその存在すら知られていない様な状況を理解しないで、権利権利と主張している、そう見られても仕方がない状況を自ら作り出していること。一般には権利者団体の必要は薄いし、なかなか業務の内容が理解しにくい業態だということ。にもかかわらず、まず自分たちが何者なのかということを理解される前に、いきなり法律用語と権利を振り回していると思わせるような態度では、良いイメージには決して結びつかないでしょう。

そしてもう一つの原因は、個人の利用者も企業の利用者も一緒くたにして扱っているという対応のまずさがあるのではないでしょうか。
著作権を生業としている人間には、使われている用語も権利者団体の方針もだいたい理解できますが、初めて団体と交渉する個人のどれくらいが、団体のいっていることが理解できるでしょうか。そしてこれまで「権利処理業界」の同業者しか対象としてこなかった団体の担当者が、何も知らない人に対してどのような態度で接しているか、考えたことのある団体がどれほどあるでしょうか。
結局「業界の慣習」に「おごっている」のだといわれても仕方ないような対応をしてる可能性は否定できません。
いや、今まではそれで良かったのです。プロの利用者と権利者団体はお互いビジネスですから。
しかし「一億総クリエータ」となってしまった現在、ビジネスだけでない単なる利用者も大勢います。その人達は正確な知識が無くて当然ですから、業界の人から見れば「何を当たり前なことを」ということを質問する。それにうんざりして答えている権利者団体の担当者がどれほどいるかと考えれば、権利者団体を悪く思う人が増えても当然ではないでしょうか。

その意味で現在の「権利処理業界」は一部の(大口優良)顧客を相手にしてきた「外商部的商売」から一般ユーザを対象とする小口サービス業になってきていると言えるのではないでしょうか。

そして権利者団体も自身を見直したり、改善したりする必要があるのではないでしょうか。

(E)

追記:
以上を読んで「あれ?権利者団体って結局何するところなの?」とか「権利者団体の仕事内容が書いてないじゃないか」と思われたのではないでしょうか。
そう、そこ。そこが理解されていると実は今述べたような感想にはなりにくいはずなんです。
でもなんとなく納得した方もいたのではないでしょうか?
「権利者団体の仕事」については別の機会に譲るとして、次回は「教育現場/教師からみる権利者団体」という視点から考えてみたいと思います。
posted by 著作権教育フォーラム at 16:42| Comment(0) | TrackBack(1) | コラム
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